静かなところ
世界遺産「上賀茂神社」は全世界的に有名になりましたね。世界遺産効果はすごいものです。海外からの観光客がどっと増えましたよ。昔の京都観光では「僻地」に近い上賀茂でしたが、今は休日の市バスもいっぱいで、観光バスがどんどんと訪れる始末です。
別にいいんですけどね。完全な観光地化で「神聖さ」が薄れてきたと感じる京都民は多いです。「上賀茂神社」というのは、ちょっと他の神社とは別格で「賀茂別雷命(かもわけいかづちのみこと)」が降臨した聖なる場所で、太古から神聖な「聖域」だったんですよ。
そんなことを思いながら、「御薗橋」を渡ると、「上賀茂神社」のロータリーです。

京都市バスのバス停や一般車、観光バスの駐車場があるロータリーです。画像真ん中の鳥居をくぐって本殿の方に行きます。とっても広いですよ。私は上野画像で左手に見える「P有料」の看板の横から駐車場に向かう道を歩いていきます。

しばらく歩くと弐の鳥居が見えてきます。でも、今回は上賀茂神社はちょっと置いておいて、どんどん北の方に歩いていきます。(上賀茂神社はどの京都ガイドにも載ってるので、わざわざ私が紹介することもないでしょう。)

「上賀茂神社」の駐車場に沿って歩いていくと、「車はここまで」とけっこう雑な車止めがあります。

でもどんどん歩いていきます。右手のフェンスは「上賀茂神社」の北にあるゴルフ場です。

で、砂利道の最後の最後は道が終わっていて、ホントに細いあぜ道のような道になってしまいます。

で、そこを抜けると静かな住宅街です。

どんどん北に歩くと、人だけが歩けそうな歩道となり横に川が流れます。

この川、ゴルフ場の中を抜けて「上賀茂神社」の中を流れる川なんですよね。(舞殿の下を流れる御手洗川とは違う方の川です。)

上流に向かって少し歩くと階段があって、少し高いところに道があります。

階段を上がると「柊野交番」があります。この道は浮動38号線で、上賀茂から京都産業大学前を通って、貴船、鞍馬につながる道です。交通量がけっこう多くひっきりなしに車が通ります。

「柊野交番」前の交差点を渡って北に進みます。

横断歩道から住宅街に入った途端、とっても静かになりました。右手に木々があり、公園の向こう側が「福丸大明神」です。

緑がきれいです。道の奥は建築会社の敷地のようですね。

正面から。右手に水道栓のある水盤があります。

入って左手が「福丸大明神」です。

年季を感じさせる「福丸大明神」の神額。

本社です。

榊が供えられ、手入れがされています。

御祭神など不明なのですが、キツネさんが祀られているので稲荷神でしょうか。

境内にはお地蔵さんや...

お不動さんがあります。神仏習合ですね。

お不動さんは「道引不動明王」と扁額があります。
実はこの辺りは「柊野」と言って、室町時代までは上賀茂神社以北の貴船までが上賀茂神社領であった土地です。秀吉の太閤検地により広大な荘園が没収されてしまいました。
現在は、ここからまだ北の方まで住宅が立ち並び、「社領」としての面影はあまり残っていません。「福丸大明神」も誰かの屋敷の邸内社か何かであったのではないでしょうか。
アクセス
- 京都市バス「柊野別れ」下車徒歩分