悪右衛門直正 光秀軍を退ける
NHKの大河ドラマ『麒麟がくる』も佳境に入りましたね。新型コロナウィルスの影響で年を越して2月7日が最終回という異例のスケジュール。我々、亀人(亀岡の人:かめじん)にも長い間スポットが当たることになったのですが、いかんせん、新型コロナウィルスのせいで観光客はまばら。今まで逆賊としてしか語られてこなかった光秀がせっかく主役として据えられたのに痛しかゆしの状態です。
ま、それはさておいて、京都に住んでいるのですから「光秀」に関係のあるお城をいくつか巡っていますので、紹介して行きます。
先発は「黒井城」。「京都やないやんけ!」って怒られそうですけど、番外編ということで勘弁してください。
「黒井城跡」は現在の「兵庫県丹波市」にあります。昔は「氷上郡春日町」でした。京都からは国道を走ってチマチマと行かなければいけなかったので、なんか遠いところという印象でしたが、現在は「舞鶴若狭自動車道」も走っていて、けっこう早く到着できます。
「舞鶴若狭自動車道」では「春日IC」で降りて、道の駅「丹波 おばあちゃんの里」で一服、朝採れの野菜や途中で頬張るパンを仕入れて登山口の駐車場に向かいます。
駐車場は大河ドラマに合わせて新しく開設されたところもあるので、数十台は優に停められます。一番登山口に近い駐車場に行ったのですが、出入り口で切り返しをもたもたしてる車があったので、バックで一気に下がって一段下の駐車場に停めました。
で、訪れたのは去年の春。

梅がとってもきれいな頃。駐車場からわくわくです。

目と鼻の先に見えている登山口の駐車場、さっきの車は見当たりません。

見上げると、もうそこに「黒井城跡」が見えてます。ちなみに今日も快晴のいい天気です。

駐車場にある「黒井城跡」の石碑。

登山口にある「保月城址登山口」の石柱。黒井城を築城した初代城主は「赤松筑前守貞範」ですが、彼は自身の名前から「築」の一文字を取って「保築城」と呼んでいました。その後、「築」が「月」に転じて「保月城」となったそうです。

お、登り口の横に神社が。さっそくお詣りです。

おお、鳥居の連続。

構えの良い神社ですね。

キツネが守っているのでお稲荷さんでしょうか?

大正解でした。

しっかりとお詣りして、道中の無事を祈願します。

お稲荷さんの左手に登山道があります。

で、その入り口には「丹波黒井城跡登山口」と看板が立っているんですけど、こちらの登山道は「なだらかコース」と呼ばれるもので、一般の方はこちらを上る方が楽なようです。

が、私としては駐車場の奥(右手の方)にある「急坂コース」から攻めたいと思います。年寄りの冷や水といわれそうですが、せっかく来たのですからちょっとチャレンジしてみようではないですか。

さて、黒井城ですが、築城した赤松氏に代わり荻野氏が春日部領を納めるようになります。その後、「赤井直正(悪右衛門直正)」が城主であった「荻野秋清」を暗殺し黒井城を乗っ取ります。悪右衛門直正は丹波国から反細川晴元勢力を一掃し、但馬国や丹後国に勢力を拡大させていきます。雲海で有名な但馬国の竹田城までも手中に収めています。

で、「悪右衛門直正」と戦っていた「山名祐豊」は「織田信長」に援軍を要請、「織田信長」は天正3年(1575年)「明智光秀」を総大将に丹波国征討戦に乗り出しました。

さて、駐車場雄一番奥には見上げるようなコンクリートの階段が待ち構えています。第1の難関です。もうね、階段、大っ嫌い! 歩幅合わんし硬くて足に負担かかるし...

階段を超えると地道になりました。やや安堵。

次に待ち構えていたのが獣除けのゲート。これは難関というほどではないですな。

無事クリアーして進みます。

確かに急坂ですよ。いきなり足に負担かかって速度が落ちます。

振り返れば、ちらちらと下の景色が見えています。こりゃあ期待できそうですね。

ま、たくさんの人々が登っているので道に迷うことはありません。

こっち入っちゃだめよのしるし。

ここは「三段曲輪」と呼ばれるところです。登山道は並行して付けられているので史跡を崩さないようにしましょう。

急坂の続く登山道をひいこらひいこら登ります。

おお、本丸まで500mではないですか。 ...500m...ですか。

これを攻めるのは大変でしょうね。

あと400mまで来ました。道自体は歩きやすいです。でも最低限スニーカーとかの歩きやすい運動靴で登ってくださいね。

ドンドコ登ります。ちょっと足が慣れてきたので気が楽ですよ。

標識が2つ。手前の標識は「太鼓の段へ⇒」と書かれています。ここは下山時に行く予定です。それも裏側から...

で、奥の標識は「本丸まで300m」の標識でした。

「なだらかコース」との合流なんですけど、「←石踏の段へ」と書かれています。「なだらかコース」を少し戻って見に行きましょう。

すぐ着きました。

なんか建ってます。

山門になってるようです。

景色は良いですよ。

さて、本丸目指して攻めましょうぞ。

あと200mです。最初のような急坂はないのですが、山の頂上に近づくにつれて上り坂が多くなります。

岩肌が露出しています。

まだもう少し上の方のようですね。

景色も良くなってきましたよ。

山頂近くにも獣除けが張り巡らされています。

おお、よく見える。

石垣も、もうすぐそこに見えてきました。

一度東の方にう回します。

もうちょっとです。

良い天気で良かった。

さあ、もう少しです。ラスト100m。

おお! もうここでも充分な景色ですね。

下山時はこちら方面に少し降りてから回り道する予定です。

「東曲輪跡」まで来ました。

しっかりと残っています。

史跡ですので崩さないよう階段が設置されています。

もうこりゃ最高だわい。

下界が手に取るように見えますよ。

あまり人は来ていないようですね。お天気は良いんですけど。

さて本丸目指して上って行きましょう。

まずは「三の丸跡」です。

石垣が崩れないようネットで覆われています。

武骨な石ですね。

ほんとに天下を取ったような気分にさせてくれます。

「二の丸跡」です。

もう、景色最高。遠足とかで来るのにちょうど良い高さですよ。

「本丸」の周りの石垣です。

歴史を感じますよ。

「本丸跡」です。やっと来ました。

人も少なめ。景色サイコー。言うことなし。

石碑やなんやらがありますが...

これが一番かっこいい。

ちなみに北の方は集落も少なくあまり開けていません。

やっぱ南の方がメインですね。

さて、道の駅「丹波 おばあちゃんの里」で買ってきた「黒豆パン」をいただきましょう。

うまそう! 豆いっぱい!

いやぁ、大当たり! ホントにうまいですよ。買ってきて大正解。

さて、ちょっと休憩したので本丸周辺を見て歩きます。じっとしていられない性格です。

どこもきれいに整地されています。

この石垣が下から見えていたんですね。

「明智光秀」は「黒井城」攻めに一度失敗して敗退しています。「光秀」は「黒井城」を包囲して、攻城戦が2ヵ月以上となった翌天正4年(1576年)1月15日、「波多野秀治」軍に背後から攻撃されて総退却となりました。

ま、丹波、丹後一の勢力を持っていて、挙句の果てにこの守りの城ですから、そうやすやすとは落とせないでしょう。

天正5年(1577年)10月、「光秀」第二次丹波国征討戦を開始します。しかし、翌天正6年(1578年)3月9日、「赤井直正」が病死してしまい、弟の「赤井幸家」が赤井家を統率することになりました。「光秀」は周囲の支城を押さええて「黒井城」孤立無援にし8月9日、黒井城もついに落城となります。もし「赤井直正(悪右衛門直正)」が病死していなかったら、2回目の戦いも「悪右衛門直正」の勝ちだったかもしれませんね。

さて景色も十分堪能し、城跡もじっくりと見たことですし、下山しましょう。

さっき標識があった「多田方面」に進みます。

獣害防止の柵があります。

しっかり締めましたよ。

少し北の斜面を下ります。

で、東の方に進みます。

今通ってきたのが「らくらくコース」だったようですね。もう少し降りたところに「東出丸跡」があるので行ってみます。

こちらは木が生えてきており景色は良くないです。この辺りから、登りのときに標識があった「太鼓の段」に向かう道があるはずなんですけど...

多田方面に向かう道を行ったり来たりウロウロしています。分岐はどこだよ~。

さっきの「らくらくコース」の所から少し山頂向けて登ってみましたが、ここにも道は見当たりません。ウロウロ、ゴソゴソ。

んで、正解は「らくらくコース」の標識の所から、そのまま西に進むようです。少し進むと道らしきものが見えてきました。

一応、山道ですかね。斜面に木の生えていないところが細々と続いています。でもあくまで斜面ですよ。

お、林の中になんか標識が立ってます。「椿群生林」と書かれています。道は間違っていないようですよ。

斜面を横切るようにかすかな道が続いています。

道が少しはっきりとしてきました。

「椿群生林へ」と書かれた標識が出現。もう間違いないです。

「太鼓の段」に出ました。やった。

何とかうまく切り抜けられましたよ。

さて、ここからは多くの人が通っているので道が良くわかります。「急坂コース」へ向かいましょう。

お、「急坂コース」との合流点が見えました。

上りしなに見てきた標識に間違いありません。

さて、帰りは怒涛の如く急坂を下ります。

こちらのコースはほぼ人が昇ってこないようなので軽快軽快。

獣除けの柵まで下りてきました。

ここもちゃんと閉めましたよ。

帰ってきましたよ。駐車場です。
人の行かない方向からアプローチして少々道に迷いましたが、普通に登れば、まぁ、道に迷うことはないでしょう。ただし、運動靴やこけても怪我をしないような服装で登ってくださいね。
さて、おなかが減ってきたのでお昼ご飯を食べに行きましょう。ちょっと寄ってみたかったところがあるのです。
安食の郷 神戸高見牛
私は貧乏なので、日頃はあまり外食をしません。一人の時でも家で何かを作って食べることが多いです。
でも、今日はおいしいお肉が少し安く食べられるところがあるので行きたいと思います。

今回は「神戸高見牛」の牧場が直接お肉を販売している「安食の郷」にお邪魔しました。

もうね、期待感バリバリ高いです。

お向かいは「神戸高見牛」の牧場です。牛の伝染病予防のため一般の人は立ち入り禁止です。

さて、アットホームな直売所でお昼ご飯を頂きましょう。

注文用紙に記入して食事を注文します。お弁当でも良かったのですが席が空いていたのでここでいただいていきましょう。

ほんとにお手ごろ価格で食事ができます。

「スタミナ焼き肉丼 \1,200-」です。おいしいお肉がぎょうさん乗ってて\1,200-ですよ!ご飯もたんまり入っていて、男性でもおなか一杯になります。

「サイコロステーキ定食 \1,300-」です。お肉、むっちゃ柔らかいです。たまらんわい。
今日は、快晴の下「黒井城」を攻略し、おいしいお肉をいただいて大満足、文句なしの一日でした。
アクセス
- 登山口駐車場・・・舞鶴若狭自動車道「春日IC」より車で5分ほど
- 安食の郷・・・国道176号線「勅使」交差点より車で5分ほど