行者山 ちょっと神秘的

行者 = 修験道?

前回、「千手寺」を紹介しましたが、道案内の札に「行者山」とありましたね。YAMAPなどでも紹介されている初心者向けの山です。「千手寺」の続きに登っても良かったのですが、また違う日に登りました。

「行者」と聞くと、「修験道」を思い浮かべて「役小角(役行者)」が関係していて、ここで修行をしたのだと思いがちですが、広く仏教一般の修行をする僧を指し、その中でも山岳修行を行うものを「行者」と呼ぶようです。「千手寺」の方は、縁起書きにあったように「空海」が関係している(という話が残っている:ただし空海が東シナ海で投げた独鈷が、亀岡で発見されるという非現実的な出来事に目をつぶればですけど...)ことは確かなようですが、「行者山」はあまり「役小角」とは関係がなさそうな感じがします。Webを調べてみたのですが文献も見当たらないしねぇ。ホントのところはどうなんでしょうかねぇ。御存じの方がいらっしゃったらコメントいただきたいです。

ま、そんなことはどうでもいいか。行ってみれば「役小角」の痕跡を発見できるかもしれないし...

「千手寺」からは、北の方に進んで、登山口から東に向かうという感じですが、今回は「行者山」だけが目的なので「行者山」の東の方から西に向かって登ります。

最寄りの公共交通機関はJR嵯峨野線で「千代川駅」が一番近いです。駅を出てそのまま真っ直ぐ西方向に向かいます。黄道9号線を越えて西進すると、山の方に大きな貯水タンクが見えてくるのでそこを目指して少し南の方に向かいます。

私は、ちょっと違うところからアプローチしたので、「貯水タンク」までの道は景色が違ってますのであしからず。

行者山 No2

「行者山」に登ったのが8月2日(日)の朝だったんですけど、この辺りはもうすでに稲が実り始めています。けっこう早いですね。

行者山 No3

山の中ほどに白っぽい貯水タンクが見えるでしょうか。ここからは1つしか見えませんが全部で4つあります。

行者山 No4

田んぼの脇に栗の木がありました。しば栗ですね。

行者山 No5

その横にはキウイの木。ちょっと小ぶりでしたがたくさんの実をつけています。

行者山 No6

京都縦貫道の下をくぐります。

行者山 No7

振り返って縦貫道越しに見ると、亀岡盆地の東半分はモヤのに覆われています。右に山頂が見えているのが「牛松山」です。

行者山 No8

「貯水タンク」の手前にはちょっとした休憩場所があります。ただしトイレはありません。

行者山 No9

貯水タンクです。

行者山 No10

ここでもけっこうな高さまで上がってきてるんですね。

行者山 No11

「湯井配水池」と表示があります。

行者山 No12

「貯水タンク」の真ん中の道を登って行きます。車止めの鎖がありますが、またいで越えていきます。

行者山 No13

暫くはこんな道です。

行者山 No14

お、なんか見えてきました。

行者山 No15

「とこなげ山 行者山 ハイキングコース」とあります。でも残念ながら「現在地」が書かれていないので、どのあたりにいるのかよくわかりません。

行者山 No16

緑に苔むした岩がごろごろとあります。

行者山 No17

古くは石垣であったと思わる、崩壊しかけた石の段。

行者山 No18

ここ何年かはどしゃ降りの大雨が多いので登山道も掘れてきています。

行者山 No19

林の中にでっかい岩。

行者山 No20

道案内の看板が立ってるので、まぁ間違うことはないでしょう。

行者山 No21

巨大な燈籠が出現。

行者山 No22

「文化十二年」とあります。

行者山 No23

なんか、道の真ん中に直径15㎝はありそうなでっかい穴が開いてるんですけど...なんでしょうかね。

行者山 No24

お、石の祠?

行者山 No25

中は暗くて肉眼では全然見えません。

行者山 No26

デジカメで...真っ暗なので手振れしてますね。石仏でした。

行者山 No27

こんな感じで山を登って行きます。

行者山 No28

そんなに険しくないですよ。さすが初心者向け。

行者山 No29

お天気はばっちりです。日焼けしそうです。

行者山 No30

歩きやすい道なので、鼻歌混じりに進めます。さすがに夏なので、蚊やアブがいっぱい飛んできますけど...

行者山 No31

お、鳥居が見えてきました。

行者山 No32

立派な鳥居と灯籠。

行者山 No33

鳥居を超えて進みます。

行者山 No34

大きな岩がたくさんあります。

行者山 No35

なんか建物がいくつか見えますね。

行者山 No36

まずは、祠がありました。

行者山 No37

こーんな、でっかい岩の下なんですよ。

行者山 No39

祠の中は真っ暗で見えません。またまたデジカメで...ここのも石仏がありました。

行者山 No38

右の方に上がっていきます。

行者山 No40

だいぶん高く伸びた気があります。

行者山 No41

また、祠がありました。

行者山 No42

奥には洞窟のような穴があります。この鐘はお寺の鐘ですね。

行者山 No43

洞窟の奥には席物があるのですが、岩の間から光が差し込んでいて、なんとも神秘的な様相です。

その他にも休憩所の建物などがあり、信仰している方々が掃除や手入れに来られているようです。でも、けっこう地域密着型という感じがして、「役行者」を思わせるようなものは何もありませんでした。やっぱり「役小角」には修験道の開祖として、もっと山奥のおどろおどろしいところで修行をしてもらいたいものですね。

行者山 No44

では、山頂の方に向かいましょう。

行者山 No45

見た目は急峻な崖なんですけど、九十九折に道があるのでそんなに苦労せず登れます。

行者山 No46

えっちらおっちらと登ります。

行者山 No47

また大きな岩が見えてきました。

行者山 No48

岩の下に何か祀られています。

行者山 No49

「守護 荒熊大明神」と刻まれています。なんで鳥居があるのかよくわかりました。

行者山 No50

大きな岩の一部が四角く掘られていて、なんかの文字が刻まれているのですがよくわかりません。上は「笑」という文字でしょうか。

行者山 No51

その横にも文字が彫られています。「湯井村」と読めますね。やっぱり地域信仰型ですね。

行者山 No52

少し登ると頂上です。

行者山 No53

残念ながら展望は全滅です。四方を木々に覆われています。

行者山 No54

広場になっているので休憩しましょう。「貯水タンク」から30分もあれば到着します。

行者山 No55

「行者山 山頂 標高431m」の札。そんなに高く無いのですが、やっぱり涼しいですね。風がひんやりとしています。

行者山 No56

ちょうど良い石があったので、ここで休憩させていただきます。

行者山 No57

山頂の三角点。

行者山 No58

さて、おやつを食べて十分休憩したので、元来た道を下ります。

行者山 No59

下りもそんなにきつくありません。

行者山 No60

同じ道でも、また違った景色に見えます。

行者山 No62

盛夏となり、どこもかしこも緑が濃くなっています。

行者山 No61

先ほどの休憩所まで下りてきました。

行者山 No63

行きしには気が付かなかったのですが、大きな岩の陰に石仏がありました。

行者山 No65

鳥居まで戻って来ました。

行者山 No64

お、カエル発見。わかりますか? ど真ん中にいます。

行者山 No66

下りは快調ですね。あっという間に降りてきます。

行者山 No67

道が削れているところはちょっと注意。

行者山 No68

大燈籠まで戻ってきました。

行者山 No69

道幅がぐんと広くなります。

行者山 No70

この藪、けっこう虫が多くて歩きにくいです。顔の周りにぶんぶん寄ってきます。一応、虫よけのスプレーしてるので、刺されることはないのですが、とりあえずは寄ってきますね。

行者山 No71

「貯水タンク」の裏まで戻ってきました。

行者山 No72

最初とは違う、貯水タンクの南側の道です。

行者山 No73

こちらがホントの登り口なんでしょうね。

行者山 No74

貯水タンクは当然立ち入り禁止。日曜なのに市の職員さんたちが、草刈りしてましたよ。ご苦労様です。

行者山 No75

アスファルトの道を少し歩くと...

行者山 No76

京都縦貫道が見えました。

行者山 No77

京都縦貫道の橋の下です。行きしに見えていたモヤは無くなり、低い雲が空を覆っています。

行者山 No78

池の横に半鐘発見。

行者山 No79

今も使ってるんかな?

ということで、「千手寺」から回っても1日で余裕を持って回れそうな「行者山」に登ってきました。残念ながら「役小角」が修行した痕跡は発見に至りませんでしたが、初心者向けのコースでのんびりと山を楽しみながら、ちょっと神秘的な体験ができます。

特に危険な所はありませんが、初心者コースであっても山は山。十分に備えをして、気を付けて登りましょう。雨の後は滑りやすくなるところがあるのでご注意ください。また、夏はスズメバチが出没することがあるのでこちらも気を付けてくださいね。

アクセス

  • JR嵯峨野線「千代川」下車、登山口まで徒歩30分ほど

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