ちょっと冒険
自分の中では、今回の四国旅行の3大メインイベントというのがあって、3日間で毎日1つずつ行おうと予定をたててました。
で、1日目は「剣山」登山でしたが、今日旅行2日目のメインイベントは、この旅行を立案する発端となった場所に向かいます。昔、自分が山歩きなどしなかった頃なら見向きもしないであろう所なんですけど、最近、山の中を歩くようになって一度は行ってみたいと思うようになったところです。
それは、何を隠そう「四万十川」なんですけど、ただ「四万十川」に行くだけではなくて、その「源流点」に行こうという計画です。「四万十川」は清流として有名で、全長196㎞と四国では最長の川です。その源流点から河口までをたどって行こうと思います。(今夜の宿が河口付近にあるので...)
で、午前中に「四国カルスト」の「天空の道」を堪能した後、「源流点」を目指して車を走らせます。「四国カルスト」の高原を西に向かって走ったので、R440号線に降りて南進し、梼原町からR197号線で回り込むようにしてアプローチです。船戸から県道378号線に入るのですが、行き過ぎて「道の駅 布施ヶ坂」まで行き、自販機で飲み物を携行してお手洗いを済ませます。県道378号線は細い山道をくねくね走るんですが、もう慣れたもんで軽トラ1台分のような道幅でも苦になりません。対向車が来てもバックオーライです。
午後2時に「源流点」にいちばん近い駐車スペースに到着です。明確な駐車場ではなくて、道が広くなっているスペースに縦列駐車です。けっこう坂になっているのでサイドブレーキはしっかりかけて、車輪に大きめの石をあてがっておきます。下山してきて車が無かったら洒落になりません。

空を見上げると、雲も流れているのですが、基本的にいい天気。夏の青空がきれいです。

山歩きの靴に履き替えて、カメラを抱えて出発です。ここから25分程度で到着できるようですね。

本当ならけっこう多くの方が訪れるのでしょうけど、平日ということもあって先客は自転車の方が一人。車で登ってくるときに1台すれ違いましたけど、まぁ、コロナの影響もあってか今はそんな程度の入山者なんでしょうね。「四万十川の源流点」ばかりがクローズアップされますが、「不入山」の登山道でもあります。

登り口です。

上の方までこの標識が続いています。まぁ、道を間違うこともないと思われますが、落ち着いて歩いてくださいね。

「四万十川 源流之碑」立派ですね。

「四万十川源流碑建立由来」と題された碑があります。

さて、登って行きましょう。

期待感バリバリです。 この、鬱蒼(うっそう)と茂った原生林が早く入って来いと誘っているようです。

「四万十川源流の森の樹木」と題された看板。苔が張り付いて読みづらくなっています。

標識に沿って行きましょう。

緑が柔らかい印象です。Blogの写真は小さいですが、大きめのモニターで見るとほんとに包み込んでくれるような優しい緑です。

湿潤なので苔が良く生えています。

斜面を登るので汗をかきますが、気温は低めで涼しいです。

なかなか京都では味わえない雰囲気。意味もなくシャッターを切ってしまいます。

原生林と呼ぶにふさわしい森ですね。

比較的杉の木が多いのですが、密集はしていません。

大雨で流されたであろう岩にも苔が蒸しています。

なんか、冒険しているようで楽しいですね。普段私が歩いているような山道とは違っています。

けっこう急な斜面の所もあります。

間違えそうなところには標識。

貸切状態です。誰もいません。

まだ上の方ですね。標識が見えます。

ここも、以前に土砂が流れたのでしょう。現在では苔が蒸しています。

まだ流れははっきりと確認できます。

岩がゴロゴロの急斜面。でも苔に覆われているからか見ていても安心感があります。

ここでは石や土よりも苔の方が強いですね。びっしりと生えています。

道の方はそれなりにたどれる山道です。

天気は良いのですが、森の中にはあまり日が差し込みません。

そのおかげで、やはり涼しいです。日が当たってもあまり暑いと思いません。

流れはまだ確認できています。

どんどん登って行きましょう。

自分が進んでいる谷筋にも横から多くの流れが合流しているようです。

ぽちぽちと歩いていると、だんだんと時間が止まっているような感覚になってきました。

斜面が急になってくると杉の木が増えてきましたよ。

多分私が死んだ後もこの景色は変わらずこのままなんでしょうね。

ぼ~っとして登っていると、いきなり出てきました。最初、なんて書いてあるのかわかりませんでしたが、近くに来ると「四万十源流点」と書かれています。

今、ちょうど2:20です。25分程度というのは良いぐらいの予想ですね。もう少し先に何か見えていますので行きます。

おお、標識が立ってますよ。

「渡川(四万十川)の源流点」と書かれた標識です。やっと来ました。

ここですね。

やっと来ました。

渡川(四万十川)はここから全長196㎞の旅を始めるんですよ。

標識の右側にも小さな流れがあります。

京都からはるばるやって来た甲斐がありました。満足感一入です。

もう少し上の方にも流れは確認できますが、ここが「源流点」と認定されています。

すごくきれいな水が滾々と湧き出るように流れています。

今回の旅行の最大の目的を果たせました。ここで記念撮影しましたよ。

水ね、むっちゃ冷たいです。

「源流点」を目に焼き付けたので...

この流れと一緒に河口を目指しましょう! 196㎞を下ります。

下りは周りを見ながら、絵になるような景色を撮っていきます。

こういう雰囲気大好きなんですよ。

尽きることない流れ。

美しい原生林の森。

時々穏やかな流れになります。

巨岩。信仰の対象になってもおかしくないような神秘さがあります。

少しずつ流れは太くなっていきます。

これだけ苔が生えるのに何年ぐらいかかるんでしょうかね。

苔が無ければ岩肌が露出してけばけばしさを感じさせると思うのですが、緑に覆われるとほんとにやわらかく感じられます。

美しいです。今まで山を歩いていても、あまり気に留めなかったんですけど、苔っていいですね。

さて、駐車スペースまで下りてきましたよ。ただ今2:50です。旅の目標を達成した充実感でいっぱいです。それも予報に相反して良い天気の中、快適なトレッキングができました。
自分は日ごろの行いがそんなに良い方ではありません。はっきり言って仕事はサボり気味で遊んでばっかりいます。でもそんな自分に晴天を授けてくれた神様に感謝です。もっと頑張らんといかんなぁと反省です。
「追合の滝」 深淵
さて、「四万十川源流点」に来る途中、ちょっと気になった看板があったので行ってみましょう。
それはここ。県道378号線から分岐するところにありました。

「これより歩いて5分」につられて「追合の滝」に行ってみます。

看板の後ろに山道があります。

その横にも標識がありますね。

いざ、突入。こちらも原生林の森と言った感じです。

京都では真夏になると緑は「深緑」が多くなるのですが、ここ四万十の緑は淡い緑色で日の光に透けるととてもきれいです。どんどん進みましょう。

横の方から流れ込むようにして崩れている岩石。

おっと、いきなり目の前に出現しました。これが「追合の滝」です。

いやぁ、ここもきれいで透き通ってますね。「にこ淵」の小型版という感じの滝です。

例によってスローシャッター。

でも私はこっちの方が好き。

苔というかなんというか、すごく蒸してますね。

こここそ、ほぼガイドには載ってない隠れた穴場です。

ではぼちぼち戻りましょう。

あの上が県道378号線です。なかなかいい出会いでしたね。
茅吹手沈下橋(新谷橋)
さて、「四万十川」の源流点を踏破したので、今度は四万十川の河口に向かって進みます。(車で...)
ほんとは歩いていきたいんですけど、そこまで時間的余裕はないので...そういえば少し前にTVでいかだを組んで下っていた番組がありましたね。あんなんもいいんですけど素人では出来ないでしょうから、やっぱり車です。
走行中は当然写真は撮れませんし、止まって写真ばかり取ってる時間的余裕もありませんし(河口付近に宿泊するので急がないと日が暮れてしまいます)、停車したスポットだけ紹介します。
「四万十川」といえば「沈下橋」が有名ですね。支流も含めると47の「沈下橋」があるそうです。今回の旅行では3つの「沈下橋」を訪れています。
今日は「茅吹手沈下橋(かやぶくてちんかばし:新谷橋)」を訪れました。(あと2つは3日目に訪れています。)

やってきました「茅吹手沈下橋」。

残念ながら、寸でのところで日陰になってしまいました。ほんとに残念。

生まれて初体験の「四万十川」の「沈下橋」です。私の家の近くを流れている「大堰川」にも「沈下橋」はあるのですが、大水のときには「沈下」どころか「流れ橋」になってしまうようなチンケなはしなので話になりせん。

すんごく頑丈で、分厚いですね。これなら少々の流れには耐えられるんでしょう。

水がね、もうたまらん澄んでます。

半分黒潰れになってしまいましたが、日が当たっていたら良い写真になってたであろう1枚。日陰の橋よりも青空と雲に感動です。

近づいてみるとほんとに頑丈そうなコンクリートですね。

ほんで、なんですか、この透明感は。なんでこんなにきれいなん? 京都の川はなんであんなに深緑?

いやぁ、しかしいいところですね。夏に来てよかったですよ。

この「茅吹手沈下橋」は農業用の道路として利用されています。

橋の上から。山間ののどかな風景。

おっと、横を走っている「予土線」の「ホビー列車」が来ました。橋の上なので橋と一緒に撮れません...Oh...
さて、この後は順調に走って河口を目指し、無事日が暮れる前に宿に到着しました。
3日目は、ここまであまり巡ってこなかった海岸付近も回りましょう。
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アクセス
- 四万十川源流点・・・R197号線から県道378号線に入る
- 追合の滝・・・源流点手前の県道378号線との分岐点から反対側の下の方に降ります。
- 茅吹手沈下橋・・・R381号線から道をそれて川の方へ。