番外編 奈良 十津川 熊野古道 果無集落

熊野古道初体験 小辺路 果無集落

さて、今回の奈良、和歌山めぐりの目的は当然観光なんですけど、ただ名所を見て回るだけでは面白くないので、「熊野古道」を歩いてみることにしました。

「熊野古道」と言っても、とっても長い距離があり、いろいろな方向に延びている道ですから、全線制覇なんてのは退職して時間ができてからしか挑戦できそうもありません。つ~か、退職して時間ができても、お金がないとなかなか廻れないでしょうね。そこかしこでキャンプするわけにもいかないし。

てなわけで、今回は「熊野古道」のさわりの部分だけ体験してきました。

「熊野古道」にあるたくさんの道の一つである「小辺路(こへち)」と呼ばれる、「高野山」から「熊野本宮大社」にいたる全長72kmの道があります。この「小辺路」の一部である、「果無(はてなし)峠登山口」から「果無集落」までを歩きました。

「果無集落」はTVなどでよく紹介されているようで「天空の郷」と呼ばれているそうです。帰ってから知りました。旅行前にネットで歩きやすい熊野古道を調べた時に知ったので、そんなに人里離れた山の上だとは思っていませんでした。ま、名前が「はてなし」なので、「ちょっと山奥かな」、「やばいかな」などという思いが脳裏をかすめたのですが、ごくごく一瞬のことで、頭の中は先立つ期待感でお花畑状態でした。

まずは、車を停めるのですが、国道168号線から国道425号線に入ってすぐの「昴(すばる)の郷」に停めさせていただきます。無料で180台停められます。

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やってきました「昴の郷」。ホテルや温泉、広い公園があるリゾート地です。

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8月22日(金)朝9時。平日なのでガラガラです。

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十津川村の中でもだいぶんと南寄りです。和歌山県が近いです。

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「果無峠登山口」までは、今来た425号線を戻ってもいけますが、近道があります。駐車場の奥にショートカットのトンネルです。実は、駐車場に着くまで下調べをあまりしてこなかったので、「果無集落」がどっち方向か、どこから行けば「熊野古道」に入れるのか全然わかっていない状態でした。でも、さすが「世界遺産」。ホントにわかりやすい地図があちこちに建っています。

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狭いトンネルを抜けて、「上湯川」に向かいます。

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トンネルを抜けると正面には「小辺路」こっちの道標がありました。

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この道は「上湯温泉」につながる道です。

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ひとつ角を曲がると「上湯川」を渡る吊り橋があります。吊り橋以外にも「野猿」と呼ばれる、人力式のロープウェー(というか籠?)のような川を渡る昔からの設備があるのですが、今回は時間がないので割愛。

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吊り橋の横には「果無峠越登山路」の案内板があります。上の画像の地図の左の部分、全行程の1/10程度です。なので、けっこう軽装、スニーカーにツータックのパンツ(ちょっとダボッとしてる)、半そでシャツに日焼け防止のアームスリーブ、頭の上にはブーニーハットと完全に観光地仕様で登ります。

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「柳本橋」と呼ばれる吊り橋です。「谷瀬の吊り橋」に比べると、長さも短いし、高さも低いし、これは余裕だとタカをくくって歩き出しましたが…(国道168号線にも近代的な柳本橋があります。)

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ゆ、揺れる。「谷瀬の吊り橋」は床が左右にスライドするような感じで揺れていたのですが、「柳本橋」は床面が3次元的にグニョグニョと波打つようで、まるで生き物の背中を歩いているような感覚。

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で、よく見ると、真ん中の板のところ以外はスケスケで、転倒すると下まで落ちかねないような構造です。これはスリルがありますよ。

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で、「柳本橋」を渡ると、川沿いに道が続きます。

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やってきました。「熊野古道」に到着です。この石段を上がっていきます。

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どうも、「熊野古道」にはこの形の標識が建てられているようですね。

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石段や、普通の整備された山道問う感じの道が続きます。

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アスファルトの生活道路を横切って「熊野古道」は続きます。「果無峠」の入り口ですね。今私が建っているアスファルトの道を上って行っても「果無集落」の近くまでいけます。そこには車数台が止められるスペースとトイレもあるとのことです。

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私はこっち、「熊野古道」で登りましょう。

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熊野の山の木々が迎えてくれています。登山道の入り口まではけっこう日差しが強くて大汗をかきましたが、山の中に入ると木陰が続くので風がひんやりと気持ちいいです。

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「果無峠」までは5.3㎞。峠の向こうに降りるには約10㎞の道のりだそうです。

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脇に石段が続いているので上がってみると、湧水のある大きな穴がありました。昔の人はここで水分補給したんでしょうね。

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けっこうな上り坂が続きます。トレッキングシューズに履き替えた方が良かったかな。

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道標がしっかりと整備されているので、まぁ、昼間に道を誤ることはまれでしょう。

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この石を積んでくれた先人に感謝です。やはり歩きやすいですね。

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こういう感じが「熊野古道」の道なんでしょうね。

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どんどん登ります。

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けっこう、ヒィヒィ言ってます。汗、ダクダクでシャツの色が変わってきました。乾いたら塩吹くだろうな...

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振り返ると、こんだけ登ってきましたよ。

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「果無集落」の入り口です。獣除けの戸があります。

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集落の入り口って感じです。石垣の上は畑があります。

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雲がきれいな夏の空。ああ、登ってきた!と実感できます。

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細やかな標識です。

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尾根の集落ではそろそろ稲刈りが近いですね。

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「熊野古道」は民家の軒先を通っています。この石畳が「熊野古道」なんですよ。

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なんかね、アットホームですよね。地元の人とお話ししてみたかったんですけど、人影は見えませんでした。

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もう少しで、アスファルトの道に出ます。

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アスファルトの道まで来ました。ここが今回の目的地です。ただ今、午前9時50分。「昴の郷」の駐車場から、ちょうど50分でした。

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「世界遺産」の碑がまぶしい、「天空の郷」です。

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夜のなれば満天の星空が見られるのでしょうか。ぜひとも夜に来てみたいですね。

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ぼちぼち戻ります。こののどかな風景がいつまでも続けばいいんですけど。

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また「果無集落」の中を通ります。古代から何人の人がこの道を通って熊野大社までお詣りに行ったことでしょう。

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周りには1000m級の山もある山岳地帯です。景色はとてもいいですね。

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水盤と水貯めがあります。

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狭い水貯めの中に、巨大なコイが3匹泳いでいます。このコイたちはここで育ったんでしょうね。少し狭い世界なのでかわいそうではありますが、天敵もおらず自然の中で優雅に過ごせていることでしょう。

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集落の出口が近づいてきました。

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眼下の集落まで下りていきます。

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急な坂道を上ってきたんですけど、降りるのも激しく急坂です。

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下山は心理的に余裕があるので、周りの景色をじっくりとみていくことができます。でも、膝に注意しないと、「熊野古道」を歩くのは明日が本番ですから...今日はちょっとかじってみたまでです。

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「柳本橋」まで戻ってきました。

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帰りもやっぱり怖いよぅ...

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トンネルの向こうは「昴の郷」です。帰りは行きしよりも少し早く、10時40分ごろに到着しましたよ。

私の世界遺産「熊野古道」初体験です。ちょっとなめていたので、シューズでは選択ミスをしましたが、ま、足が痛くなることもなく無事往復できました。明日の本番に備えて、準備体操のようなものです。でも、とっても良い景色と好天に恵まれて、ハッピーな「熊野古道」初体験でした。

熊野古道には、いろいろな難易度のルート設定が案内されており、バスの便をうまく使うとおいしいところをめぐっていけますよ。真夏は汗だくになるので、秋口か春先がいいのではないでしょうか。皆さんも一度歩いてみてください。

【番外編 和歌山 熊野本宮大社】に続く。

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アクセス

  • 国道168号線十津川村、「昴の里」から徒歩50分程度

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