こんなハズぢゃなかった...
先日、休みを利用して「愛宕山」に登りました。
で、もう一回行ってみよう!という気が起こって2月11日(火)の朝、再び「愛宕山」を目指しました。この時はとんでもないことになるなんて知る由もなく、「山が白いぞ~。積もってるかな~?」ぐらいにしか考えていませんでした。
前回と同じ電車に乗ってJR嵯峨野線「八木駅」を目指します。
車窓から見える「三郎岳」もうっすらと雪化粧。木々には雪が積もってそうですね。
てなもんで、「八木駅」到着。
おお、ホームの椅子が凍ってバリバリになってるぞ。さっむ~。
跨線橋を渡って改札に向かいます。
この駅舎とももうすぐお別れです。
こんなに近代化されるんだって。(左上の図)
さて、今回も京阪京都交通の43号系統「原」行きに乗ります。
八木町内を走行中、「おお、遠くに見える山は白いぞ。そういえば昨夜は雪が舞ってたみたいだし、愛宕山も木は真っ白になってるんやろな。写真撮りがいありそ~。」とのんき。
例によって「貸切」状態ですよ。
あれ。 なんか...
回りが白いよ。
屋根の上にも、ね。白いよ。
畑も白いよ...
終点「原」のバス停、到着。
バスは転回場所で、復路の時間待ち。
鳥居まで行ってみましょ。
よかった、大したことないな。溶けてる溶けてる。なんとか行けそう。
来ましたよ。一の鳥居。
雪景色の中でかっこいいです。
お地蔵さんは寒そうですよ。
下の街で見てた通り、山は積雪で真っ白。でも、日が当たってるのですぐ溶けるでしょう。
参道の入り口は、農家の方が雪かきしてくれてます。
でもすぐに雪道に...
地道も雪ですけど、ま、知れてますわな。これなら大丈夫そう。
雪化粧でいい感じやな。(この時点、けっこう余裕)
道が狭くなってて、ここを通らんと前へ進めん所なんですけど、誰も通った跡がありませんよ。一番乗りですよ。
九十九折の道をとぼとぼと登ります。前回も書きましたが、ここはとんでもない登りです。
もうすでに汗をかき始めました。下着の上はシャツとミッドレイヤーです。アウターはバスの中で脱ぎました。このミッドレイヤーは保温力抜群なんですけど、汗の蒸れもスースーに通してくれる優れもの。強風が続くと寒く感じますが、今の所、風の当らないところなので汗をかきだしましたよ。
登っても登っても急坂が続きます。
この前登ったのにアキレス腱からふくらはぎはパンパンに張ってます。前回登ったので、今回は大丈夫かと思ってましたが甘かったです。
ひぃひぃ...
こころなしか、雪が増えてるような...
気のせいですかね...
なんか、だんだん地面が見えなくなってきてるような...
気のせいでしょう。
アイゼン着けてないので、少し滑りながら登ってます。通常進む1歩が0.8歩という感じですかね。とくに地面にコンクリートを流し込んだところは、踏んだ瞬間に圧雪になってしまい、中途半端な気温なので水分をよく含んだシャーベットのよう。ズルッと滑ってこけそうになります。私は上りなんでまだましなんですけど、こんな坂下りたくないですね。
だいぶんと高度が高くなって景色が良くなってきました。
もう、ほぼ地面が見えないですよ...
完全雪国。少し坂が緩やかになってきたのが救いです。
昨夜はすごく雪が吹きつけられたんでしょう。
なんかね、完全雪道。 ほんでもって、なんかブ~ン、ブ~ンって唸ってるよ。何?
少し視界が開けます。ブ~ン、ブ~ンはだんだん大きくなってきます。
ここは高圧電線が走っていて、景色のいいところです。前回は木の切り株の上に立って写真撮ってました。すんごくブ~ン、ブ~ンって言ってるんですけど、UFOでも来たか?
振り返って見ると、すんげ~。
誰がどう見ても雪山仕様ですね。
すごい景色に巡り合えましたよ。
ここ、京都ですよね。
下界は通常運転の様子で雪は見当たりません。
ね、亀岡市内も普通でしょ。
ブ~ン、ブ~ンの正体はこれのよう。高圧電線が唸ってます。氷雪の付着防止にヒーターになる電線が一緒に走ってるのかな?雪がどんどん落ちてきます。
前方...ガックシ。 ここ行くの?
こんなハズぢゃなかった...一応ショートのスパッツ(Webで¥1,100-くらいの中華製。ペラッペラ)持ってきてるので、気休めに着けるか...
これも雪国使用になってます。春まで冬眠かな。
日が射してきました。
もう一回言わせて下さい。 『こんなハズぢゃなかった...』
でも、天気が良いので景色はきれいです。
諦めて前進しましょう。
もうね。言葉も出ませんわ。 昨夜は木ぃも寒かったやろけど、こっちも大変ですよ。
動物の足跡? けっこう軽そうな動物ですね。
いつもは「緑」と「こげ茶色」の景色なんですけど、今日は「白」と「こげ茶色」の景色ですね。
昨日か、一昨日に車が通ったのでしょう。ずっとタイヤの跡が残ってます。
来た来た、神明峠への石票です。
今朝は神明峠方向も誰も歩いてないようです。以前の靴跡だけが残ってます。
神明峠に向かう動物の足跡。イタチ? 野ウサギ?
これは木から落ちてきた雪の跡ですね。
植生が変わって広葉樹の林に来ました。
明るくなってきましたね。ちょっと気分は晴れてきましたよ。
道から外れるとけっこう雪深いですね。
ここ何処って言う感じ。 何回でも言います。 『こんなハズぢゃなかった...』
京都に住んでると、雪の写真を撮ることは少ないです。年間を通して数回積もる程度ですからね。そう思えば、大変ありがたいことなんですけど。
雲は流れていますが、風は時々吹く程度で過ごしやすいです。つ~か、急な登りと歩きにくい道で汗だくですよ。
一応、これも樹氷みたいなもんですかね。
とってもきれいです。
細かい雪が凍りついた感じですね。
なかなか下界では見られない光景ですよ。
さて、先を急ぎましょう。坂は少し楽になって広葉樹林帯を抜けていきます。
両側に壁があるので道の雪は少ないです。こうなると非常に歩きやすいですね。
おかげさんで天気だけは大当たり。これで吹雪いていたりしたら目も当てられません。
ほぼ登り切りました。きれいな景色が続きます。
完全な雪山ですね。下界ではこれが見えてるんですね。
一度滑り出したら止まらなさそう。
下から見るのと、現場に来てみるのでは大違いですね。
雪原。こんなん見ると、すぐに分け入りたくなるのですが、雪の下はどうなってるかわからないので要注意。
ここはとっても風の強そうなところですね。
木がないからもろに吹き付けるんでしょう。
芸術的な雪化粧。
拡大すると、ちょっと怖いですね。
これぐらいがいいかな。
こういうのって、北海道とかに行けばどこでも見られるんでしょうね。
京都人にとっては滅多にみられないので興味津々ですよ。
日差しが強くなってきました。シャツ1枚になりたいぐらいです。
雪化粧をした杉の木。
動物の足跡。
下界の亀岡市中心部。
牛松山とか、明智越えとか。
ころころ。
ざざざ~。
わしの足跡。 ズボズボ。
失敗したら先ほどの坂を真っ逆さまに滑り落ちていくので、斜面には近づかない方が得策です。
今日は空がきれいですね。
もうじき林の中に入ります。
しかし背の高い杉です。 台風で倒れるのもわかります。
登って来れなさそうなスロープ。
良い景色をありがとう。これからは森林帯です。
とってもきれいなんですけど...
上の方も見ていないと...
時々、雪の爆撃があります。けっこうな量が落ちてきてます。地面に当たると、ドドドって音がするほどです。直撃は避けたいですね。
前の方でも雪が舞ってます。
こういうのを見ると、無性に登ってみたくなるんですけど。自重しましょう。多分、ズボッてなって、短いスパッツでは対処できないでしょうし。
おお、お墓かな。石票かな。
あ、見えてきた。
見てしまった。 自重するて言うたやんか。
あの向こう側か...
行ってみたろ。(自重解除モード)昨日か一昨日にだれか行ってるみたいやし...
丘の上の所は風が吹くのでそんなに雪深くないですよ。
スキー場があったころは、当然こんなに木は生えてなかったんでしょね。
まさに滑りたくなる地形です。
京都は比叡山や百井にもスキー場があったんですよね。
誰もおらず、静かな雪原。
これぐらいのなだらかな所なら私でも滑れそう。
でも何十年かの間に木がたくさん生えましたね。
こちらはちょっと傾斜がきついですね。
さて、ぼちぼち戻ろ。
さすがに、雪深くてズボズボですわ。
戻ってきました。また林道を進みます。
雪の壁。
もう慣れました。雪の中へっちゃら。でも、靴の中ぐっしょり。体温上って暑いので冷たくは感じません。靴から湯気が上がりそうですよ。
「竜ヶ岳」の分かれ道。最初は一周してこようと思ったのですが、雪で遊んでいて大幅に時間が遅れているので今回はパス。一周してくるのに通常2時間程度なんですけど、こんな感じで歩いていると3時間近くかかりそうです。
雪の壁の横を愛宕神社の方に向かって進んで行きます。
今のところ、時間的な余裕はあるので、途中の山頂に寄ってみましょうか。登れ、登れ。
やって来ました山頂の三角点。
よっぽど雪をめくって三角点を出そうかと思ったんですけど、後から来た人がここの写真を撮るかもしれないのでそのままに。
こちらもすごい積雪です。
木々の間から桂川がみえますね。
やっぱり山はどこも雪が積もってるんでしょうね。甘く見てましたよ。
さて、下って元の道に出ようか。
スイ~、スイ~と滑るようにして降りていきます。
元の道に出ました。愛宕神社まではほぼ水平です。
ここらあたりも立派な杉が生えています。
ね、すごい高さでしょ。
「竜ヶ岳」から「サカサマ峠」を通って帰ってくるところ。
お地蔵さんも寒そう。
愛宕神社を目指しましょう。もう10分もかからないところに来ています。
比叡山が見えますよ。多分、比叡山も北側の斜面は積雪でしょうね。
「月輪寺」や「大杉谷林道」への分かれ道。
ここも景色最高です。
お、灯籠が見えましたよ。
愛宕神社の境内に到着です。
社務所前の広場で休憩です。休憩小屋は人がいっぱいでした。みんなお昼前で、バーナーでなんか作ってましたよ。
いつも京都市内を撮ってるところ。ま、市内は積雪もないのでふつ~の景色でしたけど。
マットを持ってきたので、ベンチの雪を払ってお昼にしましょう。今日もパンが主役です。寒い時期にはみなさん温かいものを作るようですが、ひぃひぃに汗かいて暑いのでパンと冷たいジュースなんかが最高です。休憩も10分ほどですし体もほぼ冷えません。
さて。出発です。今度は保津峡駅に向かいます。今日も「荒神峠」から「つつじ尾根」で行きましょうか。
表参道は人いっぱいです。雪が積もるのに物好きな人が多いですね。(自分は棚に上げて...)ほんでもって、地面は踏み固められてカチカチ。
黒門です。人の往来が多いです。
寒そうな絵になりました。
とっとこ下ります。
この辺りは、まだ気温が低いのか雪が解けていません。
景色のいいお地蔵さんのところまで来ました。
ちょっと見に行ってみよ。
京都市内。
真ん中の少し左にトロッコ列車の軌道とJR嵯峨野線の保津峡駅(橋上駅)が見えます。あこまで行きますよ。
「ハナ売り場」まで来ました。
う~、ちょっとより道。こちらの方には人が来てるみたいですね。地面の雪が解けて足跡がたくさん残っています。
久々に来ました。
ケーブル愛宕駅の廃墟です。
鋼索線の方から人が登ってきた形跡はないようです。この雪ではちょっと危ないですからね。
少し休憩しましょう。水分補給。
ポツンと立つ看板。
さて、出発するか。今来た道の途中から、「水尾別れ」を迂回して表参道に直接出ましょう。
右の方の足跡がついている方から来ましたが、まっすぐのだれも通っていない道を下ります。
斜面で案の定、ロスト。
道はどこや~い。
お、なんか廃墟発見。
レンガの遺構が確認できます。愛宕山ケーブルが健在だったころの建物でしょうね。
林の中をズリズリと下ってきたのですが、目の前の横に連なるくぼみの所は「表参道」に違いありません。リカバリです。
表参道を少し戻るようにして登ると「荒神峠」への分かれ道です。
こっちの方に下っていくと「荒神峠」に出ます。
もうすでに何人かの方が歩いているようで、雪が解けて地肌が露出していますね。
怒涛の下りをしばらく降りていくと...
一挙に雪が無くなりました。さすが南側斜面。 この差はいったい何なんでしょうか。
急坂を下ります。あっという間に高度が下がります。
「荒神峠」到着です。スパッツ外しました。
さて、今度は「つつじ尾根」に向かいます。
もう、いつも見ている景色です。こころなしかホッとしました。
とってもいい天気です。風もなくのどかですよ。
途中、休憩ポイントもあるのですが、下り続きなのでまだまだ疲れは出てません。
少々登りもあるのですが、基本下りです。快調快調。
あの頂上から、もうすでにこんだけ降りてきました。
最後の下りです。ここを下りると保津峡駅は目の前です。
トロッコ列車の軌道が見えてきました。さっき表参道で見えていたところです。
保津峡駅確認。列車が来てますね。
とっとこ、とっとこ、転げ落ちるように下ります。
下の道確認。
やっと出口です。
降りてきましたよ。
ささ、保津峡駅に急ぎましょう。後10分で電車が来ます。
さっきから、なんか変な声が聞こえるんですけど...はて?
愛宕山の山頂付近が見えてます。あこからここまで1時間半程度です。下りはね。
おお、変な声の正体発見。野生のサルですよ。どうも、さっきからわしのことを威嚇しているようです。ぜんぜん気づきませんでした。
野生のサルと言っても馬鹿にしてはいけません。攻撃されると怪我をします。視線を合わさないようにして普通に横を抜けましょう。視線はむけてないので、カメラのピントはあってませんね。左手にクマよけの催涙ガス、右手にカメラとやる気満々で横を抜けます。襲ってきたらいつでも噴射できるように安全装置も外して臨戦態勢です。
通り過ぎるとむこうも欄干の上を行ってしまいました。
わし「おっしゃ、上等や! かかってこんかい、ボケ!」
サル「...ふーっ!」
わし「ひぇー!」
やっぱ、サルは怖い。
保津峡駅のロータリーです。
駅舎到着。
ちょうど良い時間です。このあたりの山は低いので雪は全然ありません。
もうすぐ電車が来ます。
この山頂との落差。下から見てるとわからないものですね。やっぱり1月、2月は長いスパッツやアイゼンは必需品ですよ。いい教訓になりました。
でも、天気が良くて写真がいっぱい撮れたので大満足です。2月11日の建国記念の日には、近所で大冒険ができて楽しかったです。
帰ってきてから、YAMAPやヤマレコ見ると、雪や雪やとレポートがいっぱい上がってました。下調べは大事ですね。
アクセス
- 京阪京都交通「原」下車