四季を通して京都らしい逸品
京都にはいろいろな和菓子がありますが、これだけは食べて欲しいという和菓子です。
最近、Webでも有名になりつつあり、観光シーズンには多くの人が訪れるようになりましたが、それでもまだご存じでない方の方が多いのではないでしょうか。
大極殿本舗は大納言小豆で有名です。本店は京都大丸のある四条高倉を上がったところにあります。母が大丸さんの買いもんのついでに、よく和菓子を買ってきてくれました。
大極殿本舗の六角店には「栖園(せいえん)」という甘味処があります。六角店の建物は築140年になろうかという京町家です。どっしりとした風格のたたずまいが老舗を思わせます。
栖園の名物はなんといっても、琥珀流し(こはくながし)。これを食べるがために京都にやってくる人もいる京都らしい涼菓です。
玄関です。季節によって暖簾が変わります。風流な絵柄が見られます。
老舗らしく、イミテーションではなく、本物のサンプルが展示されています。納得できますね。
栖園からは中庭が見えます。昭和ごろまでは中庭のある家がけっこうありました。ここの中庭は静かです。
鉢の中には金魚がゆっくり泳いでます。緑色にくすんだ水の中に、錦色の金魚が見えるというのはとても映える配色です。
栖園で涼を堪能する
席に着くとお姉さんが注文を聞きに来てくれたので、迷わず「琥珀流しをお願いします。」と注文しました。お姉さんの説明によると6月の琥珀流しは梅酒の蜜がかけてあるので、少しアルコールが入ってますが大丈夫でしょうかとご丁寧に確認してくださいました。車を運転する人にアルコールを出してはいけないから尋ねているのかなと思いつつ「はい、大丈夫です。」と返しましたが、もうちょっとで「望むところです。」と言いそうになってました。
6月の琥珀流しです。梅の季節なので梅の実が載せてあり、梅の蜜がかけられています。季節柄、とてもさわやかな味わいです。梅雨の蒸し暑さを吹き飛ばしてくれます。
この寒天がとても素晴らしい。固すぎず柔らかすぎず、なんとも絶妙な口溶けの寒天です。かけてある蜜も程よい甘さで、寒天との調和がとても奥ゆかしく感じられます。絶対に食べていただきたい京都の銘菓です。
この琥珀流しは1年を通して食べられますが、ひと月ひと月違った蜜がかけられます。
これは4月の桜蜜。一番人気があるそうです。ほんのり薫る桜の匂いと甘い小豆の組み合わせに魅了されます。
次は10月の「栗」を狙っています。
お品書き
琥珀流しだけではありません。自慢の小豆で作った御ぜんざいも、さすが京の甘味処と思わせる逸品ですのでご賞味ください。
画像はありませんが、夏にはやっぱりかき氷。黒蜜ミルク、梅酒みぞれ、お勧めです。
お土産には
帰りにくず湯を買って帰りました。この小さな袋が大好きです。くず湯、かわゆす。
大極殿本舗は京都で初めてカステラを売り出したお店で、「春庭良Castella」が有名です。しっかりとした、たまごの味がします。
お土産として人気のあるのは「京桂川若あゆ」。それと「花背」。お茶請けには「大極殿」がお勧めです。
アクセス
- 京都市営地下鉄「烏丸御池」下車、徒歩7分