去年も来たのですが...
「祖谷(いや)」には去年も来たのですが、今年も廻ります。なんでかというと、祖谷で宿泊するからなんですよ。
去年の四国旅行では徳島と香川を中心に廻ったのですが、祖谷渓谷の印象がとてもよかったので、今年も回ることとしました。去年は「かずら橋」がメインでその他の所はほぼ通っただけでしたので、「祖谷」自体を見て廻りたいと思います。
四国旅行1日目の午前中は「剣山」に登ったので、「祖谷」にはR439号線を走ればすぐにつきます。と言っても、「祖谷」自体が渓谷沿いで細長い地形なので、宿泊地まではけっこう時間がかかりそうです。
途中にあった、「東祖谷観光周遊マップ」です。R439号線沿いにいろいろな観光地が紹介されています。
普通は「剣山」方面からくるのではなくて、反対の「かずら橋」方面からくることが多いので、私は最初から「奥祖谷」と呼ばれる、限界集落があちこちにある地域から見ることになりました。
名頃かかしの里
一番最初は「奥祖谷二重かずら橋」なんですけども、「かずら橋」は去年渡ったし、今夜も訪れる予定なので、ここはちょっとパスして西に向かいます。
「剣山」の「見ノ越駐車場」からのR439号線はセンターラインの無い細い細い3桁国道。未舗装部分は工事中の所を除けばほとんどないという、「国道」を感じさせる道です。生活道路も兼ねているので税金投入して整備を続けているのでしょう。私が通った時も、そこかしこを整備中で、10分程度から50分ぐらいまでの時間通行止めがありました。土日には解除になるところが多いのですが、平日なのでもろに影響を受け、20分ほどぼ~っと待たされたこともありましたよ。
で、R439号縁沿いでの最初のより道は「名頃かかしの里」。
何の変哲もない田舎なんですけど...
田んぼや畑にかかしがいっぱい。
一瞬、おっさんが立ってるのかと思ったのですが...
かかしでした。ちょっとドキッとしますね。
車で走っていたら、人間なのか一瞬わかりません。
田畑だけではなく、ギャラリーのようになっているところもあります。
けっこういっぱい並んでます。
同じのが二つとないのに驚きです。この「名頃」地区も限界集落で、人間の数よりもかかしの数の方が多いという村です。
コスモスも咲き始めていたのですが、他の花もいろいろと咲いてます。上の画像の花、名前知りません。松葉ボタンの親戚みたいな感じの花です。
これも知りません。金魚草の親戚みたいな花です。京都とはまた違った野草が見られますね。新鮮です。
落合集落
R439号線沿いには「~家住宅」という旧家や平家の落ち武者の武家屋敷などもありますが、すべてを隈なく見るには時間がないので、天気もいいことですから、展望のいいところを中心に廻りましょう。
まずは、展望台に上がります。
1週間前の週間天気予報では、3日間ずっと雨の予報でしたが、ふたを開けてみるとこの晴天。ばんばん夏の空で、とっても暑いです。ほんとにもう、ありがたや、ありがたや。
さて、雲が本題ではなくて、その下に広がる集落が本題です。私が来たのは「落合集落展望所」という、反対側の山にある集落を展望できる高台です。上の画像は雲で少し暗くなりましたが「落合集落」という急な山の斜面に広がる集落です。
こちらの「落合集落展望所」もけっこうな急斜面にあるところなんですけど...
この「落合集落」は江戸の中期から明治期にかけて造られ、歴史的価値が高いものとして指定を受けた中では最も急な斜面にある集落なんだそうです。「国選定重要伝統的建造群保存地区」という何とも長い名前の指定を受けています。
住んでる人たちにとっては不便な所なんでしょうけど、ビジターとして訪れている私には雄大な山々と青い空に夏の雲、とっても感動する景色です。
ひの字渓谷
さて、車を走らせてどんどんと西の方に進みます。途中、工事の時間通行止めなんかがあって予定よりも少し遅れ気味ですが、信号が全然ないので流れはスムーズです。R439号線から県道32号線に入り、またまた狭い道を走ります。
「かずら橋」も通り過ぎ、今夜宿泊するホテルの前も通り過ぎ、「祖谷渓谷」に沿って県道32号線を進みます。道なりに進むと、勝手に県道45号線に乗るのですが、そこは左折してまだまだ県道32号線を進みます。
で、やって来たのが去年も来た「ひの字渓谷」。
道沿いに車を停めて、写真を撮ろうとしたのですが、なんか去年と違う...去年は電線なんか視界に入らなかったんですけど。
と、思ったら、撮影スポットはもう少し先でした。
こっちが正解。説明の案内書きがあるところです。
そうそう、これこれ。今年は全然水が流れていませんね。
ずーっと尾根がせり出して、川が迂回しているので「ひ」の字に流れているんですよ。
右側。下に降りられると面白いんですけど道はありません。
左側。ま、登ってくるのも相当しんどいでしょうしね。
写真撮ったので満足して車を進めます。
祖谷渓の小便小僧
「ひの字渓谷」のもう少し先にある撮影スポットに向かいます。
これですよ。山ばっかりでわからない? 右下にちょこっと出てます。
「祖谷渓の小便小僧」です。
ちょうど、すんごい逆光で撮りづらいったらありゃしない。
なんか、お賽銭が山ほどあるんですけど...なんで日本人はそこかしこにお賽銭をばらまくの? ご利益ないでしょ。
実はとっても写真撮りづらい場所なんですよ。
なかなか断崖絶壁感が出せないですけど。
実際は柵の外側は200mの断崖なので、下手して落ちたらお陀仏です。お賽銭、けっこう下に落ちているんじゃないでしょうか。
人が来なかったら、横に並んで真似してみても良かったんですけど、誰か来たらヒンシュクものやしなぁ...
かずら橋 ナイトツアー
その後、県道32号線から少し入ったところにコーヒーのおいしいお店があるとのことで行ったのです、が平日はやってない様子。仕方なくR32号線まで出て「大歩危(おおぼけ)」経由でホテルに向かいます。
今回の旅行第1日目でお世話になるのが「新祖谷温泉 ホテルかずら橋」さん。当然、貧乏人の私は「GoToキャンペーン」ですよ。
旅行というと、いつもは日が暮れて一番遅い時間の食事になるのですが、今回は早めの到着です。なんとならば、明るいうちに露天風呂にレッツゴー。
露天風呂はホテルの裏手の山の上。 ここへきてまた登るの?
いえいえ。なんとケーブルカーで登ります。これは子供さん大喜び。操作は簡単、エレベータに乗るようなものですよ。
上に到着すると露天風呂は目の前。他のお客さんもいるのでお風呂の中の写真はNG。
こんな景色をゆっくり見ながら、気持ちのいい露天風呂に入れます。
紅葉の時期はとってもきれいになるんでしょうね。
ほんでもって、晩御飯は...
囲炉裏端やっほー、なんですけど見慣れない小箱が。これは「遊山箱 (ゆさんばこ) 」と呼ばれる、徳島に伝わるお重を入れるお弁当箱です。昔は子供たちがこれに御馳走を詰めての山に出かけたそうです。
中から、3つのお重が出てきました。お刺身やお肉もおいしいのですが「手長海老」の揚げ物、めっちゃうまかったです。
ほんでもって、「あめご(あまご)」の塩焼き。当然頭から全部いただけます。
その他にも、うなぎの柳川鍋や、
茶碗蒸し。
名物の「祖谷蕎麦」まで出てきます。これにご飯やデザートがついて腹パンパン。
ついでに、次の日のパ佐野メニューは...
豚シャブのお鍋までついてこれもお腹いっぱい。やっぱりホテルに泊まるっていいですね。日ごろは忙しくて、食事はかき込むように食べていて、はて?さっき何食べたっけ?というような状態なので、人間らしい時間が取り戻せます。
んで、「ホテルかずら橋」さんの極めつけはこれ!
ボンネットバスに乗って「かずら橋ナイトツアー」。わくわく、わくわく。
子供連れのお客さんもいたんですけど、左側の列の一番前の席を占拠するという暴挙に出て写真撮りまくりです。それこそ、ンゴゴゴゴ~って走る懐かしの前置きディーゼルエンジン。たまりませんね。事故を起こしたらそれこそ全員お陀仏になりそうなペラッペラの外装と、エアコン?何それ?みたいな前近代的な内装ですが、ホテルの従業員さんのダブルクラッチで快適に走ります。
上り坂になると極端に速度が落ちるのですが、路面のへこみでボヨンボヨンと跳ねながらも楽しい乗り心地でバスは「かずら橋」を目指します。
目的地の「祖谷渓大橋」まで来ました。
夜間なので当然「かずら橋」は渡れませんが、ライトアップされたかずら橋を見ることができます。
昼間と違って、妖艶な感じを見せる「かずら橋」。
下の「祖谷川」も昼間とは全然違いますね。
「琵琶の滝」もライトアップされているので行ってみましょう。
「かずら橋」の横を通ります。
夜はさすがに渡れませんよね。ちょっと怖いです。
やってきました「琵琶の滝」。
ここも昼間とは全然雰囲気が違いますね。
滝なので、三脚ないですけど手持ちでスローシャッター。あまりスローにすると手振れでぶれぶれになるのでこの辺りが限界。
さて、ポチポチ戻りましょうか。
何とも言えない雰囲気ですね。緑の証明ではなくてLEDの白色証明です。
バスの所まで来ました。ここの照明の色とあいまってむちゃくちゃレトロ感。
この、後ろの部分がかっこいいですよ。当時はこういうのが近代的なデザインだったんでしょうね。
さて、最後に「かずら橋」をとってツアー終了。
今度は右側の並びの席に座ります。
ホテル到着。見ての通り、昔のバスなのでシートベルトなんてありません。
ほんとにむっちゃ、楽しかった! ということで、ぐっすりと眠って四国旅行2日目は高知県の方に行きますよ。
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アクセス
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