マダニ やられてしまった

痛恨の極み

今までは他人事だと思っていたのですが、やっぱりそうではなかった今回の出来事、とっても反省しています。

神社や仏閣を訪ねるのも大好きですが、山の緑も大好きなので、山歩きに行くことがあります。でもしんどいのは大嫌いなので、日帰りで楽に登れる山が多いです。

6月16日(土)に山登りをしました。山を登ると言っても、一番高いところで400m少しの山なので標高差が300m、どちらかといえば低山ハイキングです。

時系列で振り返ります。

6月16日(土)

朝から快晴で、山登りをしました。山に入ったのが11時前でした。山といっても時々人が通るので山の中に道が出きているような山です。

ところが、地図を見ていたのですが、道を誤っていく先が途絶えました。コンパスなどで確認すると行く方向は間違っていないので、藪漕ぎしながら進みます。20分ほどで藪を抜け道に出たので、道伝いに進みました。

多分、この藪に中でマダニが衣服の中に入ったと思われます。けがをするといけないと思い長袖、長ズボンで登っていましたが、役に立たなかったようです。

その後は藪に入ることはなく、人が良く通っているような山道ばかり歩いて、4時過ぎに下山して帰宅しました。

当日は特に痛みもなく、帰宅して風呂に入りぐっすりと寝ました。特に体には何の異変も感じませんでした。

6月17日(日)

実はこの日も山に入ってます。しかし人が通った跡が残る山道で、藪などからは結構離れた道ばかりでしたので、この日はマダニに寄生されたとは考えにくいです。

帰ってきて風呂に入ろうとすると、おへその右辺りに赤黒い「かさぶた」のようなものがあります。触ると痛いのですが、出血もしていないので血豆か何かではないのかと思いました。直径が2~3㎜ぐらいのとても小さなものでした。ちょうどベルトが当たる部分でしたので、ベルトとおなかの間に何かが挟まってこすれて血豆になったのではないかと思い、出血していないことをいいことにそのままにしていました。破ってしまって感染症になるといけないという思いもありました。

6月18日(月)

相変わらず血豆は触ると痛いのですが、すぐには血液も固まらないだろうし仕方がないと放置しています。血豆は、はがれかけているのか、ぺらぺらした薄い円盤状のものになっています。

6月19日(火)

血豆は少し大きくなり、直径は2~3㎜程度ですが、高さが3~4㎜程度の円柱に近い形になりました。水イボでもできたのかと思って、こすれると痛いのでバンドエイドを上から貼っていました。週末に皮膚科で切除してもらえばいいかと思っていました。色はやはり赤黒い感じです。私の体に近い部分は薄いピンク色でしたので、皮膚の延長にしか見えません。

6月21日(木)

お風呂上りにバンドエイドをはがしたのですが、特に変化はなく、水イボは相変わらず触れば痛い状態でした。この時にはバンドエイドを張るのを忘れてしまっています。

6月22日(金)

仕事帰りに、シャツが出かかっているのでベルトを緩めてシャツを直そうとしたところ、水イボは直径1㎝ぐらいに巨大化しています。体の中から何かが出かかっているのか。えっ、となって一瞬動きが止まって、目を疑いました。どどどどど、どうなってんの?

思考停止して、見つめ続けていると、こともあろうか水イボが ポロっ と取れて床に落ちるではありませんか。

ぎえ~~~!

一瞬、映画のエイリアンを思い出して、キモがつぶれる思いでした。お腹の方を見ると、皮膚は赤くなっていますが、特に出血もしておらず、腹の中から何かが飛び出したわけではないとわかって一安心。

床に落ちた物体を見ると、なにやら動いてます。ピンクと茶色の混ざったような色のその物体は、床の上をもぞもぞと這っているではありませんか。

ここでやっと、思考が回復してピンときました。ダニに血を吸われてた!

手で触るのはご勘弁なので、紙ですくってビニール袋に入れて、皮膚科に一目散。刺されたお腹は消毒液で消毒してバンドエイドでカバーしました。

皮膚科医に見せると「マダニですね。」ということで、抗生物質のお薬を7日分いただいて帰ることになりました。

マダニが自分から離れたので、皮膚切開したりすることは不要だとのこと。消毒しておけば大丈夫だそうです。

ウイルス感染は発症しないとわからないし、確率の問題。もし発熱や下痢嘔吐が続けば、大きな病院の内科を受診するようにと指示を受けました。潜伏期間は6日~14日ぐらいだそうなので、来週の日曜日ごろまでは体調の変化に要注意です。

その時思ったのは、最初の段階から写真を撮っておけばよかったなぁ、というなんとも阿呆な思いでした。もしSFTSなんかに感染していたら10数パーセントの致死率らしいので、のんきなことを言ってる場合ではないのですけどね。

マダニ No2

6月24日(日)に撮影したおなかの傷跡です。

マダニ No3

拡大するとこんなんです。バンドエイドの跡が残っていてすみません。刺し傷が残っていますね。2日経ちましたが、傷口は触らないと痛いこともないし、かゆみもありません。

ここで終わればめでたしめでたしなのですが...

6月24日(日) 朝

今日6月24日(日)はいつも通り4時過ぎに目が覚めました。習慣とは恐ろしいもので、毎日4時過ぎに起きていると休みの日にも同じ時間に目が覚めます。

家人が起きるといけないので、布団を片付けた後は自分の部屋でWebを見たり、雑誌を見たりしてゆっくりと朝の時間を楽しんでいました。

6時過ぎにトイレに行こうと思って立ち上がったところ、床の上に、またまた発見!もそもそと動いてます。

ぎえ~~~~~!

何回見ても声が出てしまいます。

勘弁してくださいと思いながら、透明なちょっとやそっとでは開けられないプラスチックケースに捕獲。今回も丸々と太って直径は1㎝以上ありそうです。

ほんとに心臓に悪いですよ。

でも、どこを刺されたのか皆目わかりません。朝からもう一度シャワーにかかり、全身くまなく洗って、目視と触診します。風呂上がりに見つけたのが左の上腕背部。力こぶのできる部分の反対側です。目では見えないところです。

今まで、マダニに刺されているなんて言う感覚は全然ありませんでした。

マダニ No4

腕の後ろなので写真が撮りにくいですが、何とか撮影。

マダニ No5

よく見ると、2か所ありますね。同じマダニがさしたのか、今回捕獲したのとは別の個体がいたのか?

部屋中念入りに掃除機をかけて、布団や毛布などを細かく調べましたが、発見できず。もしかしたら、どっか他のところで自ら離れたのか? 同じ個体が刺しなおしたのか?

それと、この一週間、マダニがくっついていたのか。最初は布団に移ったのが、またもう一度刺したのか、考え出すと疑心暗鬼で不安になります。

もしかして、まだいたりして。

まとめ

本文には出て来ていないことが多いですが、今回のマダニの件でいろいろと調べた「まとめ」です。参考にしてください。

・春から秋にかけて、山(特に藪や草むら)に行くとマダニに寄生される恐れがある。南の方が頻度が高いが、日本全国にマダニは生息している。

・長袖を着て、長ズボンを履いているだけではマダニは防げない。ズボンのすそは靴下の中に入れる。首筋にはタオルを巻く。二酸化炭素を感じると頭の上から降ってくることもある。虫よけスプレー(ディートやイカリジンの含まれるもの)も効果がある。

・帰宅時は家に入る前に服やズボンをよく払ってから入る。かばんやリュックサックなども要注意。

・刺されてすぐならTick Twisterなどの器具で除去可能であるが、必ず皮膚科受診する。時間がたっている場合は無理に除去しないで皮膚科に行く。無理に抜くと一部が皮膚の中に残ったりしてしまうので危険。

・帰宅後は衣服などを洗濯し放置しない。

・自身も風呂に入り、念入りに洗体、洗髪する。風呂上りには必ず目視や触診して確認する。背中などの自分の目で見えないところはパートナーなどに確認してもらう。

・刺されていても(ダニが突き刺さっていても)気づかないことがある。

・種類にもよるがマダニは1週間から10日かけて吸血するものもいる。

・すべてのマダニがウィルスを持っているのではないが、ウイルス感染症の恐れがあるので、刺された場合は必ず医師の診断を受けて、抗生物質の薬をもらう。そして用法通り最後まで飲み切る。途中でやめると耐性菌が生まれてしまう場合もあるので、処方された薬は用法に従って最後まで飲む。

・感染症となるウィルス性の病気は潜伏期間が6~14日ほどあるので注意が必要。2週間後に症状が出だすということもある。発熱、下痢、嘔吐、悪寒、倦怠感、出血、下血、発疹等が続くようならば大きな病院の内科を受診する。この時必ず「マダニ」に刺されたと伝える。

最期に グロ注意

6月22日(日)に捕獲したマダニです。

下の画像をクリックすると、別窓で見ることができます。気の小さい人はやめておいてください。当方責任は持てません。吐きそうになります。

普通マダニは体調2~3㎜程度のクモのような形をしたものが多いのですが、吸血するとブクブクに太って直径1㎝を大きく超えます。ほんとにグロテスクです。

もしかしたら、私も今SFTSに感染しているかもしれませんし、他のウィルス性の病気に感染していて、この先命を落とすかもしれません。

その時にはこいつが犯人です。↓ グロ注意(画像クリックで別窓オープン)

マダニ No6

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コメント

  1. より:

    「よく払う」は無意味です。

    吸血前のマダニのしがみつき力は異常。
    どういう仕組みなのか謎だが、どんなに強くはたいても絶対に落ちない。
    視認して直接つまみ取らなければ

    • Jun@Kyoto より:

      コメントありがとうございます。

      今年も藪に近づくことが多いので、同じ轍は踏まないように気を付けているつもりです。
      イカリジンの入った虫よけを、首筋や袖口はもとより、ほぼ全身と言っていいほど散布してます。
      で、今のところはヤラレテないのでいいのですが、藪に入る前にはやっぱり躊躇してしまいますね。
      ほんでもって藪から出てくると、一種病的に全身を確認しています。
      まだ、マダニがくっついている場面には遭遇していないので、その時にはどうやったらとれるのかいろいろ試してみます。

               Jun@Kyoto

  2. より:

    追伸、実はわたくし数日前にマダニにやられ、目下SFTSルーレットの結果待ちのモノです。あとリケッチアも怖い。

    近所の名もない山でトレランの真似事をしていて、途中で道がほぼヤブに還っていたところをついつい軽装のまま漕ぎ進んでしまい、当然のようにマダニを拾い、ついでに毒毛虫にも…

    なんとはなし、同じ経験をした方を検索して書き込んでしまいました。私の幸運を祈って下さい。失礼しました。

    • Jun@Kyoto より:

      「毒毛虫」で思い出しましたが、去年は「チャドクガ」にもやられて、とんでもない目にも会ってます。
      同じ過ちを繰り返さないよう、お互い気を付けましょうね。
      感染症が”白”であること願ってます。

            Jun@Kyoto

  3. もー より:

    8月11日に、マダニに噛まれたものです、。蚊と勘違いし叩いてしまい、皮膚から剥がれました。連休の為受診まで時間がかかりましたが13日に、受診し、腫れているところを取ってもらいました。
    噛まれてから、時間たっているけど大丈夫かな?

    • Jun@Kyoto より:

      もーさん、はじめまして。

      災難でしたね。受診されたということで、まずは一安心。でも、本文中にも書きましたが、マダニに刺されたということは病気の感染症になるかもしれません。潜伏期間が2週間ほどあるものも存在するので、8月11日に刺されたとしたら、8月25日ごろまでは体調の変化に気を付けてください。2週間後に症状が出だすということもあります。発熱、下痢、嘔吐、悪寒、倦怠感、出血、下血、発疹等が続くようでしたら、大きな病院の内科を受診してマダニに刺されたと伝えてください。症状が出るまでは対処法がありませんので、待つしかありません。私もあのグロテスクなマダニを見たので、潜伏期間中は病気のことが心配でたまりませんでしたよ。もーさんが感染しておらず、無事26日が迎えられますよう祈っています。

                      Jun@Kyoto

  4. まち より:

    はじめまして、こんにちは。
    この記事を拝読して、マダニと発覚するまでの状況や心境が全く同じで驚きました。
    私は昨夜入浴中のシャワー時にポロリと取れ、やっとホクロ?が取れた♪とスッキリした気持ちになり、謎のホクロが排水口へ流れ去ってしまう前に確保しました。そして入浴後、巨大化したホクロは一体どんなふうになっているんだ?と、指でつまみ持ち上げ、虫眼鏡で観察すると、毛のようなものが数本出ていて、ん?体毛まで一緒に取れちゃったかな…と思った次の瞬間、その毛のようなものがウニョウニョと動き始めて、あまりのショックにぎぇ~~~~とわめいてしまいました。
    ティッシュの上に置くとノソノソと前進するので、ホクロのような虫と検索して初めてマダニだと分かりました。
    記憶を遡るとおそらく5/24に自然溢れる管理された公園に行ったことくらい。そこで拾ったと思うのですが、昨日6/10に取れるまで、ホクロか血豆だと思い込んでいたのでバンドエイドで保護していたという・・・なんと16日間も共に生活し育てていたかと思うとゾッとします。
    自然にとれたものの心配なので念のため皮膚科へ行く予定です。

    皮膚科では感染症の検査をしたのですか?
    その後体調の変化はありましたか?

    • Jun@Kyoto より:

      まち さん
      はじめまして。
      手で触ってしまったんですね。 ほんとに ぎぇ~~ ですね。

      まずは、ご質問のこと。
      ・感染症の検査はしていません。マダニでよく挙げられるSFTS(重症熱性血小板減少症候群)では、
      インフルエンザのような簡易検査キットがありませんので、どうしても鑑別診断が必要な場合は
      保健所を通して衛生研究所などでのウィルス学的な検査をしないといけません。
      また、感染しているとわかったところで、SFTSを治すための抗ウイルス薬等の治療法がなく、
      対症療法(簡単に言えば、熱が出たら解熱剤を投与するとか症状を緩和する治療)が主体ですので、
      余り検査する意味がありません。なので、皮膚科でお薬もらって飲み切るのが最善の治療でしょう。
      5月24日に寄生されたことが明らかではない場合、余裕を見て6月10日から2週間を潜伏期間だと思って
      体調に気を付けて様子を見たらいいと思います。2週間、なにがしかの体調不良が出なければ大丈夫でしょう。
      私は医者ではないので100%大丈夫とは言えませんが、Webの情報などから判断するとそうそう間違っていないと思います。

      参考URL
      和歌山市感染情報センター
      http://www.kansen-wakayama.jp/topcs/topcs63.html
      国立感染症研究所 重症熱性血小板減少症候群(SFTS)
      https://www.niid.go.jp/niid/ja/diseases/sa/sfts.html
      重症熱性血小板減少症候群(SFTS)に関する Q&A
      http://www.kansen-wakayama.jp/pdf/sfts_faq_3.pdf

      ・特に体調を崩すことなく現在に至ってます。おかげさまで。
      もう、マダニに寄生されてしまったことには変わりはないのですから、これから2週間、少しでも体調を整えて、
      効果があるかどうかわかりませんが、免疫力のアップを試みたらいかがでしょうか。栄養と睡眠を十分に摂って、
      ストレスとなることからは距離を取る(仕事もほどほどに、対人ストレスを感じる人からは遠ざかる)など、気持ちよく
      2週間を過ごすことをお勧めします。

      皮膚科受診はされた方がいいと思います。SFTSやツツガムシ病ばかりが取り上げられますが、他にも感染症はありますので、
      抗生物質のお薬をいただいたほうがいいと思います。
      私はこれに懲りて、山や草むらに行くときは服装に注意するだけではなく、マダニの忌避剤を使用しています。
      虫よけとして有名な薬に「ディート」と「イカリジン」という成分があります。「ディート」は昔から使われている薬剤で、
      対応する虫の範囲が広いのですが、年齢によって使用制限があります。「イカリジン」はヤマビルやサシバエには効きませんが、
      蚊やマダニ、アブ、ブヨなどに効き、年齢制限がないのでお子様でも使えます。私はこの「イカリジン」が配合されたものを使用しています。
      自然が好きなので、山へハイキングに行ったり、川で遊んだりすることはやめられそうにありませんし、これからも忌避剤を
      うまく使って自然を楽しみたいと思っています。

      2週間後も、まちさんがお元気でいらっしゃいますようお祈りしてます。
              Jun@Kyoto

      • まち より:

        皮膚科へ行ってきました。マダニはポロリと取れたんですが、局所麻酔して切除し、切除した部分は病理診断に出すとのことでした。マダニの足が1本無くなっていたので体に残骸が残っているかも?と不安でしたので切除してとりあえずホッとしています。検査の結果は1週間後とのことでした。今は抗生剤を服用しています。
        私も山登りをするので、山へ入る際は虫全般の対策をしており、北海道の日高の山へ登った時は特にマダニに注意して完全防備してたのに…まさか自然公園でやられるとは思ってもみなかったです(^^;)
        マダニだと気付かず6/6には軽く登山したり、就寝中は思いっきり体重で押しつぶしていたり、今思い出すだけでもゾッとします(^^;)

        手で触ってしまったんですが、良くないんですか?
        私も母もマダニだと気付く前は、指でつまんでしまいました。

        • Jun@Kyoto より:

          まち さん、おはようございます。
          皮膚科受診お疲れ様でした。

          「手で触ってしまったんですが、良くないんですか?」

          もし、感染症を持っているマダニなら、血液を介して感染するので手で持ったことはあまり関係ない気がします。
          でも気持ち悪いですよね。
          私も山登りは大好きなので、マダニにやられた後もせっせと山登りに励んでます。

          この出来事のあと、藪漕ぎになる前は一瞬躊躇してしまいますよね。
          体からにおいがプンプンするぐらいのイカリジンを塗布してから藪に入っています。
          おかげさんで、その後はマダニにやられることもなく経過してますよ。
          家に帰ってからも、すぐお風呂+入念に体を観察する癖が付きました。

          温暖化もあっていろんな虫や感染症が広がってるようですけど、かと言って自然を楽しむことはやめたくないですよね。
          そのごお体はいかがでしょうか。文章を拝見してるぶんにはお元気そうで何よりです。
                  Jun@Kyoto