伝道院 旧真宗信徒生命保険株式会社本館

近代建築

「東本願寺」の方から、「正面通り」を西に向かって歩いていくと、何とも風変わりな風景に出合います。

京都といえば、古くからの都ということで、純和風の建物や庭園がもてはやされますが、純和風のものしかないということではないのですよ。

ということで、ちょっと変わった建物を紹介します。

伝道院 No2

何かしら、モスクのような尖塔が見えてきますね。もう少し近づきましょう。「正面通り」のどん突きの方は「西本願寺」です。

伝道院 No3

建物の下の方は、古いレンガ造りです。

伝道院 No4

パッと見て、建築様式が何風かと問われると、返答に困ってしまいますよね。

伝道院 No5

色々な要素が入り混じった建物です。

伝道院 No6

部分部分はとてもきれいなのですが、全体を見ると何とも言えない風変わりな印象を受けます。

伝道院 No7

「油小路通り」と「正面通り」の交差点が入り口です。これは「旧真宗信徒生命保険株式会社本館」と呼ばれる建物で、西本願寺の施設の一部です。通称「伝道院」と呼ばれています。

伝道院 No8

コンデジの一番広角側でとっていますが、これ以上は引けないので(後ろの建物に当ってしまう)全景が入りきりません。

伝道院 No14

なんかすごいでしょ。玄関の外灯が飛び出た目ん玉のように感じるのは私だけでしょうか。

伝道院 No9

案内書きには

重要文化財 本願寺伝道院 ※指定名称 旧真宗信徒生命保険株式会社本館(本願寺伝道院)

この建物は、明治28年(1895)4月に設立された真宗信徒生命保険株式会社の社屋として、明治45年に東京帝国大学教授伊東忠太の設計、竹中工務店の施工により建築されたものです。当初は「本館」のほか「付属屋」、「倉庫」2棟、「物置、人力車置場、便所」、「屋根付伝ひ廊下」が建っていましたが、現在は「本館」のみが残っています。
伊東忠太の提唱した「建築進化論」(石材や鉄に依存しつつも欧化でも和洋折衷でもなく、日本建築の木造伝統を進化させること)を明確に表現した建物で、外観は古典様式に基づくものの、開口部まわりや軒まわり、搭屋の形態などにサラセン様式、日本の伝統的な様式が用いられています。
現在は本願寺伝道院として浄土真宗本願寺派僧侶の布教・研修の道場として使用しています。

本願寺

と記されています。

「伊東忠太」は、京都では「平安神宮」や「豊国廟」の設計に携わった偉人です。

伝道院 No10

なんとも言えませんね。

伝道院 No11

ほんでもって、仏具屋街にあるんですから、余計に変な建物(失礼)に見えてしまいます。突如、異様な雰囲気の建物が出現するので、外人さんたちもしげしげと眺めています。

伝道院 No12

「正面通り」の西の端は「堀川通り」で、堀川通りの向こう側は「西本願寺」です。

伝道院 No13

「西本願寺」はガイドブックにはいっぱい載ってますので敢えては書きませんが、一度訪れることをお勧めします。とてもゆったりとしていて、人は多いのですが、お堂に上がると広大な畳の間に座ってお参りでき、心落ち着きます。(現在、阿弥陀堂は2023年まで修復工事中らしいので、中に入れるかどうかはHPでご確認ください。)

また、「伝道院」のある「油小路通り」は「新選組」関連の史跡がたくさんあるので散策すると面白いですよ。

アクセス

  • 京都市バス「西本願寺前」下車、徒歩5分

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